日本語入力コンソーシアム提供キーボード・ドライバーの「非公認」利用法

※恐縮ですが、キーレイアウト表示にスタイルシートを使用している都合上、このページでは Internet Explorer 3.0x をサポート外とさせていただきます。Internet Explorer 3.0x 使用者は、「表示－オプション－詳細設定」で「スタイルシートを使用する」というチェックボックスを外して下さい。
m(_ _)m

はじめに

Windows95「親指シフトキーボード」対応キーボードドライバ Ver 1.0.6

という名称で、富士通製の親指シフト・キーボード（ノートパソコンを含む)のキーボード・ドライバーがフリーソフトウェアとしてリリースされました。このキーボード・ドライバーは、Windows 95 (& Win 98)環境で以下の富士通製親指シフトキーボード「のみ」をサポートするものです。(※出典、Windows95「親指シフトキーボード」対応キーボードドライバ Ver 1.0.6 リリースノート)

ところが、今回日本語入力コンソーシアムから提供されたキーボード・ドライバーの中には、PC/AT互換機用の日本語JISキーボードを親指シフトキーボードに「変身」させられるデバイス・ドライバーが含まれています。以下ではその使いこなしのノウハウを提供します。

なお、このページで提供する利用法は、日本語入力コンソーシアム提供の上記キーボード・ドライバーを「サポートされていないキーボード」で使うものです。したがって、「非公認の使用法」であるということを意味します。（参照、上記キーボード・ドライバーの「リリースノート」に含まれている「制限事項および使用条件」。）

筆者は、日本語入力コンソーシアム提供NICOLAキーボード・ドライバー（フリーソフトウェア）による、Windows 98環境日本語106/109キーボード「親指化」実験を行ってみました。この場で報告させていただきます。

上述の通り、以下の方法を試してみられる際は、あくまでも試行者の「自己責任」にて試す、ということになります。けれども、まっとうな作りをしているPC/AT互換機用日本語キーボード(OADGキーボードなど)であれば、おそらく親指シフト化させることができるだろうと推測されます。また、PC/AT互換機ノートパソコンについても、まともな作りのマシン(OADG機など)であれば、その日本語キーボードをこの方法で親指シフト化することができるでしょう。以下を読んで興味を持たれた方は、別ページの「NICOLAエミュレーターの実力のほどは」という記事も参照して下さい。

なお、以下のレポートはかなりの長文になっています。実際にこのレポートの内容を実行に移してみるときには、このページの内容を熟読し、説明通りに作業を進めてゆく必要があります。したがって、実際の作業にあたっては、まずこのページを通読したのち、このページを印刷するか、他のパソコンの画面に表示して作業を進めることをお勧めします。

使用した実験材料

ハードウェア: パソコン本体 IBM ThinkPad 560X (RAM 96MB)
ハードウェア: 外付け日本語109キーボード Justy JKB-109
PS/2 分岐ケーブル: サンワサプライ KB-PSY02K2
OS: Windows 98 SP1 (IE5.0x はインストールしていない)
キーボード・ドライバー: 日本語入力コンソーシアム提供、"Windows95「親指シフトキーボード」対応キーボードドライバ Ver 1.0.6" 「モデル」名＝「FUJITSU OASYS キーボード親指シフト(BIBLO DC 13NA3/NU3 以後)」という名前のドライバー
テストした日本語IME: MS-IME98, ATOK12, OAK V6
Keylay 98 Ver. 1.50 （マウスクリックでキー配置を変更できるツール。シェアウェア。）

※このページで紹介した方法では、「親指ひゅんＱ」や「Q's Nicolatter」は使用しません。これらを使用する方法については、別ページを参照して下さい。

「親指化」するためのキーボードを選択する際の注意点

作業手順

1. キーボード・ドライバーの入手（ダウンロード）

日本語入力コンソーシアムのWebサイトにある「ダウンロード」コーナーから、

をダウンロードして下さい。なお、上のダウンロード・サイトに登録してあるファイルは、zip形式もしくはlzh形式で圧縮された書庫ファイル(アーカイブ)となっています。これを展開して元のファイルを復元する（＝「解凍する」と言う）には、書庫ファイルを取り扱える何らかのツール(アーカイバ・ソフト)を入手する必要があります。アーカイバ・ソフトの入手が必要な場合は、次のWebサイトを訪れてみて下さい。

2. キーボード・ドライバーのインストール方法

2.1. 基本的手順

Windows 95 でのインストール手順については、「Windows95 『親指シフトキーボード』対応キーボードドライバ Ver 1.0.6 リリースノート」に含まれる「インストール方法」を参照してください。他方、Windows 98 でのインストール手順については、ドライバーのアーカイブに同梱の"Win98install.txt"に詳しく紹介されています。これらの説明文書を読めば、インストール作業の手順が分かります。

キーボード・ドライバーをダウンロードしたあと、圧縮ファイルを解凍する前に、新規フォルダを覚えやすい名前で作成しておき、そこに解凍したファイルを格納しておくとあとの作業が楽になる。このフォルダ名をメモしておいてもよいだろう。
付属説明文書にあるインストール手順の「ディスク使用」の場面で、解凍したファイルを格納したフォルダ(ディレクトリ)を指定すること。具体的には次の場面である：

Windows 95 の場合
コントロールパネル／キーボード／情報／キーボードの種類／変更 →ディスク使用→配付ファイルのコピー元を指定する場面
Windows 98 の場合
コントロールパネル／システム／デバイスマネージャ／キーボード／プロパティ／ドライバ／ドライバの更新→デバイスドライバの更新ウィザード→次へ→「特定の場所にあるすべてのドライバーの一覧を作成し、インストールするドライバを選択する」を選択→次へ→ディスク使用で参照先を指定する場面

2.2. インストールするドライバーの「モデル」を選択する

上述の通り、今回の日本語入力コンソーシアム提供キーボード・ドライバーが「サポート」しているキーボードは、以下に挙げる富士通製「親指シフト専用キーボード・ドライバー」のみです。

ドライバーをインストールする際に、「デバイスドライバの更新ウィザード」の中で、上のような一覧が表示された場面で、キーボードの「モデル」を選択する必要があります。対象となるキーボードによって、インストールの際に細部の設定がされるものと推測されます。

もちろん、一般の日本語106・109キーボード（やノートパソコン用JISキーボード）をNICOLAキーボード・ドライバーで「親指化」しようという今回のもくろみは、「非公認使用法」なのですから、上の一覧の中に「日本語106・109キーボード」が含まれているはずはありません。しかし、それでもインストールの際に上の一覧の中からいずれかの「モデル」を選択する必要があるのです。問題はどのモデルを選ぶかです。なお、以下で紹介する「モデル」の選択とその使いこなしは、いまだ「試行錯誤」の域を出るものではありません。

まず注意すべき点として、普通の日本語106/109キーボード（→ノートパソコン用のOADG準拠 JISキーボードを含む）を「親指化」するという目的のためには、「親指独立型」であるFMV-KB611を選択してはいけない、ということが挙げられます。この目的のためには、「親指共有型」である「親指シフト・ノートパソコン」用のキーボード・ドライバーを選ぶ必要があるのです。上のリストでは、2～6はすべて親指シフトノートパソコンです。2～6の中では5と6が比較的新しい機種になります。

筆者が「試用」してみたのは、「FUJITSU OASYS キーボード親指シフト(BIBLO DC 13NA3/NU3 以後)」という名前のドライバーです。筆者のこの選択には、二つ理由があります。

比較的新しいパソコン機種のドライバーであるから。
以前、OAK V6 添付の親指シフトドライバーをThinkPadで「非公認使用」したときに、やはり「FUJITSU BIBLO DC 13NA3/NU3 以後」という名称のドライバーを使っていたことがあり、これがThinkPadとの組み合わせでかなり安定使用できた「実績」があるから。

筆者は、上記5の他にも、上記2, 3, 4, 6のうちからいくつかのドライバーを試してみたいと思っています。しかし、キーボード・ドライバーの動作検証には、長時間にわたる実務使用を行って不具合が出ないことを確かめる必要があります。また、MS-IME 98をはじめとしたいくつかの日本語IMEと組み合わせて使用した場合にうまく動作するか否かを確認する必要もあります。筆者個人が確認できる範囲は限られています。

それゆえ、このページを読んでくださった方が「この組み合わせで快適に動くよ」とか「この組み合わせではこのような不具合が発生しました」というレポートを、メール等の手段で筆者に報告していただけると、その報告をこのページで紹介することが出来るかもしれません。そうすれば、使いこなし情報の共有によって、より多くの人がハッピーにNICOLA出来るようになるでしょう。

3. アンインストールの際の注意

今回、日本語入力コンソーシアムより提供された「親指シフトキーボード対応」キーボード・ドライバーは、上記の「富士通製親指シフトキーボード」を動作させるためのデバイス・ドライバーです。このドライバーを一般の日本語106・109キーボードを「親指化」するのに使うことは、日本語入力コンソーシアム「サポート外」の「非公認使用」となることは、ここまでに繰り返し述べてきました。

さて、この「非公認使用」が引き起こす「問題点」が二つあります。それは、このドライバーの「非公認使用」を止めて、ウィンドウズ標準添付のキーボード・ドライバーへ「戻した後」で発生することです。すなわち、このドライバーのアンインストールの際に、注意すべき点が２点あるのです。

アンインストールは、作業手順の説明順序としては最後に置くべきものかもしれませんが、この場合とても大切な点なので、具体的な入力環境整備作業を説明する前にアンインストールの注意点を二つ述べておきます。

3. 1. 問題点その１: Oyaexe.exe がシステム常駐！

困ったことに、この Oyaexe.exe なるプログラムがいかなる働きをするものなのか、私にはまったく分かりません。 Oyaexe.exe のファイルの「プロパティ」を見ても、

ひょっとすると、ウィンドウズ標準添付のキーボード・ドライバーと Oyaexe.exe とを不用意に「併用」したとしても、たいした実害はないの「かもしれません」。しかし逆に、予想外のところで、何らかの「悪影響」を及ぼしている可能性も否定できません。それゆえ、もしNICOLAキーボード・ドライバーの試用を止める際には、Oyaexe.exe の常駐を止めるべきでしょう。

全体としては、NICOLAキーボード・ドライバーは以下に示したようなモジュールやアプリケーションの集合体であるようです。どれがどのような機能を持っているのか私には見当がつきません。

kbdnicol.drv
kbdnicol.kbd
oyaexe.exe
oyahook.dll （どうやら、oyaexe.exe は oyahook.dll というモジュールと「連係プレー」を行うことによって、親指シフトを実現しているようなのですが……。）
vkb211d.vxd (→ いかにも「KB211の動作をソフトウェアで仮想的に実現させるためのデバイス・ドライバ」という雰囲気の名称ですね。ひょっとして、vdb211d.vxd が「かな／英数」モード切替に応じて親指キーのキースキャンコード入れ替えでもやっているのかな？）

3. 2. 問題点その1への対策： Oyaexe.exe の自動ロードを中止させる

ここでは、比較的安全な方法を紹介したいと思います。なお、この方法は、Windows 98 のユーザーしか使えません［*注］。

*注：Windows 95 の場合は、レジストリーの或るキーから Oyaexe というエントリーを削除する必要があります。しかし、その作業は「分かっている人」にしか勧められません。また、「分かっている人」なら、どのキーをいじればいいかも分かっているはずです。どうしても知りたい人は、レジストリエディタで Oyaexe をキーとして検索をするか、あるいは、今回提供されたNICOLAキーボード・ドライバーのアーカイブに入っている NICOLAKB.INF をテキストエディタで開いて読んでみて下さい。

と入力してください。すると、「システム設定ユーティリティ」が起動するはずです。このユーティリティにはいくつかタブ（＝インデックスのような形をしたつまみ）があります。そのうちから[スタートアップ]を選択してください。リストの中でチェックが付いているプログラムが起動時に自動的にメモリーに読み込まれるものです。NICOLAキーボード・ドライバーをインストールした人なら、このリストの中の

の項目にチェックが付いているはずです。以下の1～3の手続きをとって下さい：

Oyaexe のチェックボックスをクリックして、チェックをはずして下さい。
そして、ユーティリティーの[OK]ボタンを押し、ユーティリティーを閉じてください。
システムを再起動してください。

この手続きによって、Oyaexe.exe のシステム常駐が止まります。

によっては、解除することが出来ません。あくまでも、レジストリーを書き換える必要があります。実は、Windows 98 添付ツールである msconfig は、安全なやり方でレジストリーを書き換えてくれるのです。

3. 3. 問題点その2： vkb211d.vxd という仮想デバイスドライバーが起動時にロードされてしまう！

これも問題点その1と少し似ています。NICOLAキーボード・ドライバーの試用を中止し、Windows 標準のキーボード・ドライバーに戻したあとでも、system.ini の [386Enh]セクションに、

というエントリーが残ったままになります。従ってこのままでは、vkb211d.vxd という仮想デバイスドライバが起動時にロードされたままになるのです。その状態がどのような意味を持っているのかは、私には解りません。

3. 4. 問題点その2への対策： system.ini の[386Enh]セクションから device=vkb211d.vxd というエントリーを削除する

こちらの解決策は、比較的簡単です。system.ini の [386Enh]セクションにある device=vkb211d.vxd という一行を「削除」すればいいのです。あるいは、この行の先頭に半角セミコロン";"を挿入し、このエントリーをコメントアウトしても、削除したのと同じ効果を持ちます。

この編集・削除は、テキストエディタ------「メモ帳(notepad.exe)」や「システムエディタ(sysedit.exe)」など------で、c:\windows\system.ini を読み込んで行います。正しく編集が終わったら、system.ini を「上書き保存」します。なお、この変更はsystem.iniを上書き保存して、マシンを再起動させた後から有効となります。system.iniの編集に当たっては、誤操作がないようにくれぐれも注意して下さい。（関連情報：「SYSTEM.INI とは何か？」）

4. 「オアシス風」の「後退」「取消」キー配置を実現させる方法

上記1～2の手順にしたがって、キーボード・ドライバーのインストールを完了させ、マシンを再起動すれば、すでに親指シフトは何とか使えるようにはなっています。しかし、今回日本語入力コンソーシアムから提供されたNICOLAキーボード・ドライバーは、本来富士通製親指シフトキーボード「専用」に設計されているため、一般の日本語106・109キーボードと組み合わせて使うと次のような問題が生じます。

また、このNICOLAキーボードドライバーを使いたいときに、いわゆる「オアシス風」の「後退」「取消」キー配置を使えるように設定するためには、一般の日本語キーボードの[Bs], [Esc]キーを「引っ越し」させる必要があります。この「引っ越し」を行うためにも、何らかのキーレイアウト変更ツールをNICOLAキーボード・ドライバーと併用する必要があります。

筆者のお薦めはシェアウエアの Keylay 98です。Keylayでは、GUIを使ってマウスクリック一発でキー配列のカスタマイズができるようになっています。

キー配列変更にあたっては、[：], [Bs], [Esc]などのキーを引っ越しさせるわけですが、これらの移動に伴い、他のキーも引っ越しさせる必要があります。以下に、キー配列の実例を二つ図示してみました。実際にどのような配列でどれだけの文字が打てるのか、参考にして下さい。

5. このキーボード・ドライバーを利用したキー配置例

OASYS-Like 配列: 「オアシス風」の「後退」「取消」「Tab」などのキー配置を採用したもの。日本語IMEとしてOAK for Windows を選び、NICOLAキーボード・ドライバーと併用すると、『』々￡￠￢搭「箸い辰?2バイト文字をキーボードから変換操作なしに入力できるのです。
パソコン・ユーザ向き配列: 比較的、通常のパソコンとキー配列があまり変わらないタイプ。ただし、読点「、」を「P右隣キー」で入力するために、コロン「：」キーの位置を入れ替えました。単純な方法としては、「：」と「＠」の二つのキーを交換するというやり方があるのですが、ここでは「：」・「＠」・「バックスペース」の三つのキーの「ローテーション入れ替え」を行いました。結果として、「バックスペース」キーについては、「オアシス風」配置となってしまいました。「バックスペース」キーを含め、英字モードで使う図形キー配置を標準のJISキーボードのまま使いたい人は、今回のNICOLAキーボード・ドライバーを用いるのではなく、別の方法を採用した方がよいでしょう。

5. 1. OASYS-Like 配列（日本語IME=OAK V6 を使用）

以下のキー配置図の表示にスタイルシートを使用しています。恐れ入りますが、Internet Explorer 3.0x 使用者は、「表示－オプション－詳細設定」で「スタイルシートを使用する」というチェックボックスを外して下さい。なお、その場合にキー配列図が位置ずれしてしまうときは、ブラウザの表示フォントサイズを変えてみて下さい。m(_ _)m
OAK V6の「環境設定/キー/キーボード指定」は、「OASYSキーボード(実行付)」を指定した。ここで「106/109日本語キーボード」や「親指シフト(KB211)」を指定してはいけない。なぜなら、「106/109日本語キーボード」指定と今回のNICOLAドライバーの組み合わせでは、OAK独自の文字が入力できなくなるからであり、また、「親指シフト(KB211)」を指定すると、OAK が持っているKB211用のキーボード・ドライバーがインストールされてしまうために、今回のNICOLAドライバーは使用できなくなるからである。
Keylay98 (などのキー配列変更ツール)によるキー割付を変更すれば、「OASYS風」に[Esc]キーを[Enter]キーの左隣に配置したり、[Tab]キーを[親指左]の隣に配置したりすることもできます。
キー配列変更ツールとして、Keylay98 を使う場合には、画面でキー配列を確認しながらマウスクリックで配列変更ができますので、以下の「OASYS-Like 配列」を試してみられるときは、次の配置図を印刷して、Keylay98 の画面と照合しながら配列を変更をするとよいでしょう。Keylay を使うと、想像以上に簡単に配列を変更することができます。

   +----+
   | ★ | ※キー位置の表現法：(例) A＝C01 (C段の01)
   |半全|
   +----+
     00   01   02   03   04   05   06   07   08   09   10   11   12   13   14
   +--------------------------------------------------------------------------+
E段|` ■|! ？|" ／|# ～|$「 |% 」|& ［|' ］|( （|) ）|■『|= 』|~ ￡|| ￢|} ■|
   |@ ■|1 １|2 ２|3 ３|4 ４|5 ５|6 ６|7 ７|8 ８|9 ９|0 ０|- －|^ 々|\ ￥|] ■|
   +----+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+----+
D段| ★★  |Q ぁ|W え|E り|R ゃ|T れ|Y よ|U に|I る|O ま|P ぇ|* ￠|{ ゜|      |
   | 漢字  |q 。|w か|e た|r こ|t さ|y ら|u ち|i く|o つ|p ，|: 、|[ ゛| Enter|
   +-------+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+    |
C段|  Caps   |A を|S あ|D な|F ゅ|G も|H み|J お|K の|L ょ|+ っ| ★ | ★ |    |
   |  英数   |a う|s し|d て|f け|g せ|h は|j と|k き|l い|; ん| Bs |Esc |    |
   +---------+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+----+
B段|  Shift     |Z ぅ|X ー|C ろ|V や|B ぃ|N ぬ|M ゆ|< む|> わ|? ぉ|_ �| Shift|
   |            |z ．|x ひ|c す|v ふ|b へ|n め|m そ|, ね|. ほ|/ ・|\ ■|      |
   +--------+---++---+-+--+----+----+----+-+--+----+----++---+-+--+-+--+-+--+-+
A段|  Ctrl  |Win | Alt |  ★   |★親指左   |親指右 | ★ |★カナ|Win |Appl|R-  |
   |        |    |     |  Tab  |  無変換   | 変換  |空白|  かな|    |    |Ctrl|
   +--------------------------------------------------------------------------+

各キーに割り当てられている文字記号の見方

 +--------+--------+
 |英数    |かな単色|     ※かな単色同時打鍵→片手の親指シフト操作で入力する文字
 |Shift側 |同時打鍵|
 +--------+--------+     ※なお上図では、半濁音をはじめとする「かな二色同時打鍵」
 |英数    |かな単独|       の配置を作図の都合上省略しています。二色同時打鍵時の
 |非Shift |打鍵    |       文字配置については、こちらをクリックして下さい。
 +--------+--------+

■印の箇所は、文字が出力されない(ようである)ことを示す。
★印のキーは、Keylay98 によって配置変更をしたところである。なお、[漢字]キー(★★印)は、Keylay98の機能によって特殊キー(＝Keylayの[Special]キー)を割り当てたものである。
ただし、Keylayを使って配置変更したキーの中に、作図の都合上★印をつけられなかったところが3カ所ある。すなわち：
1. ":"をD11に移動。
2. "@"をE00に移動。
3. "]"をE14に移動。
  ※ D11, E00, E14 というキー位置の表現法については上図を参照。
なお、日本語入力コンソーシアム提供NICOLAドライバー使用時には、英数モードにおいて(日本語IME on/off いずれとも)、[親指右]キーは、[空白]キーとして動作する。（ただし、Windows の「多国語サポート」を導入し、独仏語など外国語のキーボード・レイアウトをインストールしている環境下で、キーボード・レイアウトが外国語になっている状態においては、「親指右キーでの空白入力」は動作しない。この点に不満のある人は、このNICOLAキーボード・ドライバーを使う方法を採らずに、標準キーボード・ドライバーをQ's Nicolatterと組み合わせて使うとよい。）
パソコン初心者のために、このレイアウトでの文字入力モードの変更方法について、次に一部説明しておく：
1. 日本語IME（＝かな漢字変換ソフト）の on/off 切り替えは[漢字★★]キーの打鍵によって行える。
2. 日本語IME on にしたまま「かな入力」モードから「英字入力」モードに移行するには、「英字」キーを打鍵すればよい。
3. 他方、日本語IME on にしたまま「英字入力」を行っているときに、「かな入力」モードに戻るには、[無変換＝親指左]キーを打鍵すればよい[*注]。
  - 注：実は、今回のNICOLAキーボード・ドライバーを使っているときには、「日本語IME on, 英数モード」のとき、「無変換＝親指左」キーは自動的に「ひらがな」キーに「化ける」ようになっている。それゆえ、OAKのキーカスタマイズ、即ち、[環境設定]-[キー]-[キー設定]-[キー一覧]で、「ひらがな」キー「単独」の機能割り付けが「ひらがな」である必要がある。なお、OAKはデフォルトでそのようにキー設定が行われているので、「ひらがな」キーのキー割付を特に変更していない人はこの点は気にしなくてよい。
4. 日本語IME off ないしは日本語IME onで英字入力を行っているときに、Caps Lock の on/off を切り替える（＝英大文字と英小文字を切り替える）には、"Shift+英数"を打鍵すればよい。
5. なお、「かなロック」の on/off 切り替えは、"Ctrl+英数"キー操作によって行うことが出来る。すなわち、"Ctrl"キーを押し下げながら"英数"キーを打鍵するたびごとに、「かな入力モード」と「英字入力モード」との往復切り替えが出来る。このキー操作による「かなロック」の on/off 切り替えは、日本語IME on/off いずれの場合でも有効である。
【親指キーの指定について】　今回提供されたNICOLAキーボード・ドライバーでは、親指シフトキー、すなわち「親指左」「親指右」として割りつけられるのは、それぞれ「無変換」「変換」キーに限定されています。したがって、例えば、次の図1のキー配置で「空白」キーを「親指左」シフトキーとして使いたいならば、Keylay 98などを使用して「空白」キーを打鍵したときに「無変換」キーのコードが出力されるようにキーコードの入れ替えを行う必要があります。図2, 図3にその入れ替えの「一例」を示しました。

図１

   
   +------------+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+------+    
   |  Shift     |Z   |X   |C   |V   |B   |N   |M   |<   |>   |?   |_   | Shift|    
   |            |z   |x   |c   |v   |b   |n   |m   |,   |.   |/   |    |      |    
   +--------+---++---+-+--+----+----+----+-+--+----+----++---+-+--+-+--+-+--+-+    
   |  Ctrl  |Win | Alt |無変換 |  空  白   | 変換  | カナ| Alt |Win |appl|Ctrl|    
   |        |    |     |       |           |       | かな|     |    |    |    |    
   +--------+----+-----+-------+-----------+-------+-----+-----+----+----+----+

図2

   
   +------------+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+------+    
   |  Shift     |Z   |X   |C   |V   |B   |N   |M   |<   |>   |?   |_   | Shift|    
   |            |z   |x   |c   |v   |b   |n   |m   |,   |.   |/   |    |      |    
   +--------+---++---+-+--+----+----+----+-+--+----+----++---+-+--+-+--+-+--+-+    
   |  Ctrl  |Win | Alt | カナ  |  親指左   |親指右 |空白 | Alt |Win |appl|Ctrl|    
   |        |    |     | かな  |  無変換   |変換   |     |     |    |    |    |
   +--------+----+-----+-------+-----------+-------+-----+-----+----+----+----+

図3

   
   +------------+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+------+    
   |  Shift     |Z   |X   |C   |V   |B   |N   |M   |<   |>   |?   |_   | Shift|    
   |            |z   |x   |c   |v   |b   |n   |m   |,   |.   |/   |    |      |    
   +--------+---++---+-+--+----+----+----+-+--+----+----++---+-+--+-+--+-+--+-+    
   |  Ctrl  |Win | Alt |  Tab  |  親指左   |親指右 |空白 |カナ |Win |appl|Ctrl|    
   |        |    |     |       |  無変換   |変換   |     |かな |    |    |    |
   +--------+----+-----+-------+-----------+-------+-----+-----+----+----+----+

5. 2 パソコン・ユーザ向き配列　（使用日本語IME＝ATOK12）

以下のキー配置図の表示にスタイルシートを使用しています。恐れ入りますが、Internet Explorer 3.0x 使用者は、「表示－オプション－詳細設定」で「スタイルシートを使用する」というチェックボックスを外して下さい。なお、その場合にキー配列図が位置ずれしてしまうときは、ブラウザの表示フォントサイズを変えてみて下さい。m(_ _)m
キー配列変更ツールとして、Keylay98 を使う場合には、画面でキー配列を確認しながらマウスクリックで配列変更ができますので、以下の「パソコン・ユーザ向き配列」を試してみられるときは、次の配置図を印刷して、Keylay98 の画面と照合しながら配列を変更をするとよいでしょう。Keylay を使うと、想像以上に簡単に配列を変更することができます。

   +----+
   | ★ | ※キー位置の表現法：(例) A＝C01 (C段の01)
   |半全|
   +----+
     00   01   02   03   04   05   06   07   08   09   10   11   12   13   14
   +--------------------------------------------------------------------------+
E段|Esc |! ？|" ／|# ■|$ 「|% 」|& ［|' ］|( （|) ）|■□|= □|~ □|| □|` ■|
   | ★ |1 1 |2 2 |3 3 |4 4 |5 5 |6 6 |7 7 |8 8 |9 9 |0 0 |- －|^ □|\ ￥|@ ■|
   +----+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+----+
D段|  Tab  |Q ぁ|W え|E り|R ゃ|T れ|Y よ|U に|I る|O ま|P ぇ|* ゛|{ ゜|      |
   |       |q 。|w か|e た|r こ|t さ|y ら|u ち|i く|o つ|p ，|: 、|[ ゛| Enter|
   +-------+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+    |
C段|  Ctrl   |A を|S あ|D な|F ゅ|G も|H み|J お|K の|L ょ|+ っ| ★ |} ■|    |
   |   ★    |a う|s し|d て|f け|g せ|h は|j と|k き|l い|; ん| Bs |] ■|    |
   +---------+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+--+-+----+
B段|  Shift     |Z ぅ|X ー|C ろ|V や|B ぃ|N ぬ|M ゆ|< む|> わ|? ぉ|_ □| Shift|
   |            |z ．|x ひ|c す|v ふ|b へ|n め|m そ|, ね|. ほ|/ ・|\ □|      |
   +--------+---++---+-+--+----+----+----+-+--+----+----++---+-+--+-+--+-+--+-+
A段| Caps   |Win | Alt |親指左 |  空   白  |親指右 | ★★|R-Alt|Win |Appl|R-  |
   | ★英数 |    |     |無変換 |           |変換   | 漢字|     |    |    |Ctrl|
   +--------------------------------------------------------------------------+

各キーに割り当てられている文字記号の見方

+--------+--------+
|英数    |かな単色|     ※かな単色同時打鍵→片手の親指シフト操作で入力する文字
|Shift側 |同時打鍵|
+--------+--------+     ※なお上図では、半濁音をはじめとする「かな二色同時打鍵」
|英数    |かな単独|       の配置を作図の都合上省略しています。二色同時打鍵時の
|非Shift |打鍵    |       文字配置については、こちらをクリックして下さい。
+--------+--------+

■印の箇所は、文字が出力されない（ようである）ことを示す。また、□印の箇所は「空白」が出力される（ようである）ことを示す。
★印のキーは、Keylay によって配置変更をしたキーを示す： [Esc]キーと[半角／全角]キーとを交換。[英数]と[左Ctrl]とを交換。
また星二つ(★★印)の「漢字」キーは Keylay によって特殊キー(＝Keylayの[Special]キー)割り当てを行っている。この「漢字」キー打鍵によって日本語IMEのオン・オフ切替が行える。
さらに、"Bs"キーの引っ越しに伴って、"Bs", ":", "@"の3つのキーのローテーション入れ替えを Keylay によって行った：
1. ":"をD11へ移動。
2. "@"をE14へ移動。
3. "Bs"をC11へ移動。
  ※ D11, E14, C11 というキー位置の表現法については、上図を参照。
英数モードにおいて(日本語IME on/off いずれとも)、[親指右]キーは、[空白]キーとして動作する。（ただし、Windows の「多国語サポート」を導入し、独仏語など外国語のキーボード・レイアウトをインストールしている環境下で、キーボード・レイアウトが外国語になっている状態においては、「親指右キーでの空白入力」は動作しない。この点に不満のある人は、このNICOLAキーボード・ドライバーを使う方法を採らずに、標準キーボード・ドライバーをQ's Nicolatterと組み合わせて使うとよい。）
上図を見れば分かるとおり、OAK V.6 との組み合わせた場合と比べると、ATOKを使う場合には、キーボードから（漢字変換操作なしに）直接入力できる文字の種類は少なくなる。
パソコン初心者のために、このレイアウトでの文字入力モードの変更方法について、次に一部説明しておく：
1. 日本語IME（＝かな漢字変換ソフト）の on/off 切り替えは[漢字★★]キーの打鍵によって行える。
2. 日本語IME on にしたまま「かな入力」モードから「英字入力」モードに移行するには、「英字」キーを打鍵すればよい。
3. 他方、日本語IME on にしたまま「英字入力」を行っているときに、「かな入力」モードに戻るには、[無変換＝親指左]キーを打鍵すればよい[*注]。
  [*注： B, Cで述べた入力モード切替をATOKで実現するためには、ATOK側のキーカスタマイズが必要である。これについては、別ページで詳説したKB211用のATOKセッティングを応用できるので、そちらを参照のこと。]
4. 日本語IME off ないしは日本語IME onで英字入力を行っているときに、Caps Lock の on/off を切り替える（＝英大文字と英小文字を切り替える）には、"Shift+英数"を打鍵すればよい。
5. なお、「かなロック」の on/off 切り替えは、"Ctrl+英数"キー操作によって行うことが出来る。すなわち、"Ctrl"キーを押し下げながら"英数"キーを打鍵するたびごとに、「かな入力モード」と「英字入力モード」との往復切り替えが出来る。このキー操作による「かなロック」の on/off 切り替えは、日本語IME on/off いずれの場合でも有効である。
なお、上図の配列では、独立した「ひらがな」キーがない。もし、どうしても「ひらがな」キーが欲しい場合は、「右Alt」キーを「漢字」キーに割り当て、「変換」キー右隣の「ひらがな」キーを復活させると良いだろう。なお実は、今回のNICOLAキーボード・ドライバーを使っているときには、「日本語IME on, 英数モード」のとき、「無変換＝親指左」キーが自動的に「ひらがな」キーに「化ける」ようになっているので、使い方にもよるが独立した「ひらがな」キーの必要性は低いのではないかと思う。

6. 入力できる文字の一覧

最後に、このNICOLAキーボード・ドライバー環境で入力できる文字の一覧を示します。なお、このNICOLAキーボード・ドライバーを OAK for Windows と組み合わせて使う場合には、他の日本語IMEを使う場合よりも多くの文字をキーボードから入力することが可能になります。

6. 1. OASYS-Like 配列（日本語IME=OAK V6）の入力文字一覧

6. 1. 1. 日本語IME ON かなモード

※"■"印で示した箇所は文字が入力されない(ようである)。
※"BS", "ESC"というのは、それぞれ"Backspace", "Escape"として動作している(ようである)ことを示す。

※「★」印で示したキーは、単なるESCではないようだ。入力した文字が削除される。キーリピートが早過ぎたせいかもしれないが……。

二色同時打鍵(文字キーと反対の手の親指シフトで入力する文字)

※「画」・「区」・「部」・「記」というのは、OAK を OASYS for Win と使う際に利用される「制御記号」入力用のキーである。文字入力で用いるわけではない。

6. 1. 2. 日本語IME on, 英字モード

※「OAK on + 英字モード」の場合には、"Shift + 0"で"～"が出力されるようである。

6. 1. 3. IME OFF, 英数モード

6. 2. パソコン・ユーザ向き配列（日本語IME＝ATOK12）

6. 2. 1. 日本語IME on, かなモード

二色同時打鍵(文字キーと反対の手の親指シフトで入力する文字)

※「ヴ」は実際には「う゛」である。"□"印の箇所は、「空白」が入力されるようである。

6. 2. 2. 日本語IME on, 英字モード

6. 2. 3. IME OFF, 英数モード

※"Shift + 0"は文字が出力されない（ようである）。"後"は、Backspaceを示す。